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60代以上に多い脊柱管狭窄症について解説!リハビリやパーソナルトレーニングに必要なこと

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今回の記事では、60代以上の方々に多く見られる腰痛の一因、腰部脊柱管狭窄症について解説します。

Medical Fitness PONOは、医師の監修のもと、全トレーナーが理学療法士である訪問型パーソナルトレーニング及び保険外リハビリサービスです。利用されるお客様の中には、脊柱管狭窄症と診断された方や、脊柱管狭窄症の手術後の方もいます。脊柱管狭窄症に悩む方々に向けて、理学療法士の知見とエビデンスに基づき、わかりやすく専門的に解説いたします。

脊柱管狭窄症ってどれくらいの人がなってるの?

はじめに、腰部脊柱管狭窄症は、アメリカでは60代の人々に多く見られ、この年齢層の約47%が軽度から中等度の狭窄を、19.7%が重度の狭窄を有していると報告されています。

Costandi, S., Chopko, B., Mekhail, M., Dews, T. & Mekhail, N. Lumbar spinal stenosis: therapeutic options review. Pain Pract. 15, 68–81 (2015)

日本では、国内患者数は推定240万人、40歳以上の人口の約3.3%が腰部脊柱管狭窄症と診断されており、実際に診断されている患者は推定65万人、推定人数の約3割です。

大日本住友製薬株式会社 腰部脊柱管狭窄症の国内患者数は推定 240 万人
~ 生活面における困難だけでなく精神的な苦痛を訴える患者さんの割合も高い ~
<全国 8 万人の大規模調査より>

脊柱管狭窄症のメカニズムは?

腰部脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭くなり神経が圧迫されることで、痛みやしびれ、歩行困難などの症状を引き起こします。

特徴的な症状として間欠性跛行があり、歩行距離が伸びるにつれて腰や脚のだるさが生じ、休息が必要になります。間欠性跛行では、前屈み姿勢や座った後には症状が改善しますが、歩き始めると症状が再発します。また、膀胱直腸障害により尿や便のコントロールが困難になることもあります。

加齢や椎間板の変性、椎骨の変形により脊柱管が狭窄し、症状が生じます。歩行時に背筋を伸ばす動作や股関節の可動域が少ない人、反り腰が顕著な人は、脊柱管が狭窄しやすい状態にあります。

脊柱管狭窄症の治療は何をする?

手術(外科的治療)では、脊柱管の後ろにある椎弓という骨の一部と靭帯を切除し、脊柱管を広げます。また、骨がズレている場合(すべり症)は、切除術に加えて腰椎を固定する手術を行います。

手術以外には、ブロック注射による神経痛や関節痛の改善、局所麻酔やステロイド剤を神経や関節に直接注入する治療もあります。また、薬による痛みやしびれの緩和やリハビリテーションも、手術を選ばない治療手段としてあります。

症状の重症度や治療の経過、MRI等の画像検査の結果を踏まえて、主治医が治療方針を決定します。

腰部脊柱管狭窄症のトレーニングやリハビリテーションの内容は?

簡単にまとめると柔軟性(可動域)と筋力の改善を目指すことが必要になります!

柔軟性(可動域)と筋力の改善が必要です。筋力トレーニング、動作練習、リラクゼーション、ストレッチなどを行います。脊柱管が腰を反ると狭くなる特徴があるため、反り腰や腰を反りやすい状態の改善が重要です。

  • 股関節伸展の可動域(股関節の後ろへの可動域)改善
  • 脊柱の可動域(身体の前屈みや後ろへ反り、捻りの動き)改善
  • 体幹の筋力(腰を安定させるお腹奥の筋肉や姿勢を制御する筋肉)強化
  • 下肢の筋力(太ももやお尻周りの筋肉)強化
  • 動作の再獲得(動きの癖や脊柱管の負担を軽減させる動き方を覚える)

脊柱管狭窄症の方のリハビリテーションでは上記にアプローチをすることが多いです。
目的は、反り腰を改善し、脊柱管の負担を減らし、元の生活を取り戻すことです。

脊柱管狭窄症でも良くなる可能性はある!

脊柱管狭窄症の症状は、運動療法(トレーニングやストレッチ)を組み合わせることで改善する可能性があります。

重要なのは、脊柱管への負担をいかに少なくするかです。狭窄された脊柱管を治すには手術が必要ですが、症状は多くの要因や条件が組み合わさって生じるため、運動療法で改善する可能性があります。

筋力や柔軟性、姿勢を改善し、負担の少ない動作を獲得することで症状の緩和を目指しましょう。

脊柱管狭窄症におけるリハビリテーションの科学的根拠

脊柱管狭窄症に関わる様々な研究がなされており、リハビリテーションに関連のある研究結果を一部抜粋していきます。

手術後のリハビリテーションについて

手術後に行われる積極的なリハビリテーションは、単に「普段通りに生活してくださいね」と助言するよりも、身体機能や痛みの改善に効果的です。リハビリテーションにより短期間での改善が見られただけでなく、長期的にも患者の生活の質が向上することが確認されました。積極的なリハビリテーションを受けた患者は、腰や足の痛みが軽減し、日常生活の活動をより容易に行えるようになります。

McGregor, A. H. et al. Rehabilitation following surgery for lumbar spinal stenosis. A Cochrane review. Spine 39, 1044–1054 (2014)

運動について

リハビリテーションの運動プログラムが腰部脊柱管狭窄症患者の症状を有意に軽減し、特に痛みの管理と身体機能の向上に寄与する可能性があります。しかし、運動プログラムの種類、頻度、強度に関する具体的な指針や、最も効果的な運動については、明らかになっていません。詳細に関しては更なる研究が必要です。

Comer, C. et al. Exercise treatments for lumbar spinal stenosis: A systematic review and intervention component analysis of randomised controlled trials. Clin. Rehabil. 38, 361–374 (2024)

理学療法(リハビリテーション)と手術の比較について

運動を基本とした理学療法が脊椎管狭窄症に対して一定の効果が示されましたが、体重支持トレッドミル、バイクエクササイズ、コルセットの使用など、他の治療法を組み合わせた場合でも、その効果が顕著に向上するわけではありませんでした。手術を受けた患者と、手術を受けずに理学療法のみを受けた患者を比較した場合、2年後の痛みと障害に関しては、手術を受けた患者の方が良好な結果を示しました。しかし、歩行距離については、両群間で大きな差は見られませんでした。

Macedo, L. G. et al. Physical therapy interventions for degenerative lumbar spinal stenosis: a systematic review. Phys. Ther. 93, 1646–1660 (2013)

歩き方について

腰部脊柱管狭窄症によって起こる下肢(足)の痛みの強さと、歩くときの腰と股関節の動き方との関係を調べた研究があります。痛みが強い人たちは、①腰をより後ろに反らせ、②痛い足側に体を傾け、③骨盤を前に傾けるという3つの傾向があることがわかりました。つまり、足の痛みが強いほど、この傾向が強く歩く際の身体の使い方が変わってくるということです。

Miura, T. et al. Relationship between Lower Limb Pain Intensity and Dynamic Lumbopelvic-Hip Alignment in Patients with Degenerative Lumbar Spinal Canal Stenosis: A Cross-Sectional Study. Asian Spine J. 16, 918–926 (2022)

握力との関連について

手術前の腰部脊椎管狭窄症患者183人(平均年齢70.5歳)を対象にした研究では、握力が強い患者の方が歩行速度が速く、歩行距離が長く、体幹筋の面積が大きいことがわかりました。この研究は、握力の強さが全体的な身体機能や歩行能力と密接に関連していることを示しており、脊柱管狭窄症患者の治療やリハビリテーションにおいて、握力を含む全身の筋力強化の重要性を強調しています。

Inoue, H. et al. Handgrip strength correlates with walking in lumbar spinal stenosis. Eur. Spine J. 29, 2198–2204 (2020)

腰部脊柱管狭窄症で悩む方へ

手術前や手術後等でも症状に悩む方は、まずは医療機関で自身の状態を把握して適切な治療を受けましょう。セカンドオピニオン(患者が既に受けた医療診断や治療計画について、別の医療専門家の意見を求めること)を活用し、様々な治療法や選択を考慮することも大切です!

Medical Fitness PONOでは香川県高松市を中心に保険外リハビリ(自費リハ)として、ご自宅へ訪問し専門的なパーソナルトレーニングを行います。

医師が監修しているパーソナルトレーニングサービスであるため、安心・安全なサービス内容です。トレーナーは理学療法士であり医学的な知識や経験も豊富に持ち合わせています。

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川口幸穂
川口幸穂
株式会社happipon
代表取締役社長
2019年医師免許取得
父が狭心症でカテーテル治療後に運動療法を続ける場がないことをきっかけに、医師監修の今までにない訪問パーソナルトレーニングを立ち上げました。 medical fitness PONOは全トレーナーが理学療法士による訪問パーソナルトレーニングサービスです。 体力に自身のない方や持病をお持ちの方々向けに医師監修で安全かつ効果的なトレーニングを提供します。 専門家が個別プランを作成し、健康な生活をサポートし、美しい体作りをお手伝いします。 PONOで楽しく健康な未来を手に入れるお手伝いができれば幸いです
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